女王が導く恋

イリュリア公国のプリンセスで、経営学を学んでいるメリッサは、ニュージーランド南島の超一流ロッジで研修を積んでいた。
ロイヤルスイートの客に食事を運び、ドアをノックすると、中から聞き覚えのある声が応えた。
とたんに心が警鐘を打ち鳴らしたが、引き返すわけにもいかない。
こうして彼女は、兄ゲイブの友人ホークと一年ぶりに再会する。
南フランスで従姉の結婚式に列席した際、メリッサは彼と踊った。
女性との噂の絶えないホークに嫌悪を感じながらも、その夜メリッサは彼の腕に包まれ、熱い思いにとらわれた。
以来ずっと、ホークを忘れようと懸命に努力していたのに。
祖父が亡くなり、天涯孤独の身となったバネッサは、悲しみを癒すため、憧れのパリへと旅立った。
ところが、最初に訪れたノートルダム大聖堂で、何人もの男につきまとわれ、観光気分も消し飛んだ。
そこへ思わぬ救い主が現れる。
「男が寄りつかないよう、僕が君のボディガードになろうか?」不良たちを追い払ってくれたうえ、あくまで紳士的な彼に、バネッサは心を許し、パリの街を案内してもらう。
マルコスと名乗った彼がギリシアの大富豪と知ったのは、それから一週間後、彼にすべてを捧げたあとだった。
銀行の投資部門を率いるキャリアウーマンのティリーにとって、母に引き起こされた件は悪夢としか思えなかった。
ティリーの母は恋愛好きで、結婚と離婚を繰り返している。
このたび五度目の結婚式をスペインの古城で挙げることになった母が、何を思ってか再婚相手に、娘のティリーは婚約中だと事実無根の発言を! 恋人すらいないティリーは、困った立場に追い込まれた。
仕方なくエスコート・サービスに婚約者役の男性を派遣してもらう。
いよいよスペインに発つ当日、その男、サイラスが迎えに来た。
俳優だという彼を見て、ティリーはこれまでにない胸の高鳴りに襲われる。
サイラスが身分を偽り、別の目的を持っているとは夢にも思わず……。
夫を亡くしてから、リサはハウスクリーニング業を興し、生きていくために一人で必死に会社を盛りたててきた。
退屈で隙がなさすぎる女だと思われるのにも、すっかり慣れっこだ。
ある日、リサは捻挫をした従業員の代わりに仕事先へ行くことに。
そこは豪華なペントハウスで、住人のジャックは、なんと彼女も大ファンの人気小説家だった。
彼は初対面のリサに、翌日のパーティへの同伴を頼んできた。
小説の主人公と同じく、ジャックも冷酷なプレイボーイに違いない。
警戒心が頭をもたげたが、途方もなく魅力的でセクシーな彼に、リサは抑えきれないほどのときめきを感じはじめていた。
キンバリーは脅迫状を受け取った。
五百万ドル用意しなければ、息子を誘拐するというものだ。
短期間でそんな大金を用意するなど不可能で、彼女はやむなくある人物のもとを訪ねた。
その人物とはブラジル人の大実業家ルス。
彼本人は知らないが、息子の父親でもあった。
七年前に別れて以来、一度も会っていなかったルスは、キンバリーの話はすべて欲得ずくの嘘だと決めつけながら、条件をのむなら必要な金額を彼女に渡そうと約束する。
だがそれは、彼女が期限つきの愛人になることを意味していた。
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