長屋王残照記(3)ひさかたの

氷高皇女(元正女帝)は退位し、首皇太子(聖武天皇)の即位の準備が進められた。
一方、長い間長屋王に憧れ、優美な彼の後を追っていた房前の心には変化の兆しが訪れていた… 悲劇の足音が少しづつ長屋王へ近付いていた。
吉原のソープ嬢を取材し、新宿にあるゲイバーを訪ねる。
中央線沿線にひっそり店を構えるロリータショップやら六本木の秘密めいたSMクラブにも潜入、歌舞伎町の性感マッサージではプロの技に驚嘆。
エロスの奥底を描く人気作家のコワイ目が、風俗産業を裏側から観察。
さらに街で声をかけてくる自称スカウトマンやキャッチ商法の人々まで、東京にうごめくもんもんゾーンに自ら足を踏み入れ、淋しい都市生活者の心理をうき彫りにする。
ニュータイプのルポルタージュ・エッセイ。
ショージ君にはいくつもの顔がある。
ある時はスルドイ定食評論家、ある時はミステリー作家ばりに、新聞の三行広告に隠されたナゾを解く。
そうかと思えば、いつの間にやら粋人に大変身、おっしょさんと口移しで小唄の稽古「うめェは?咲いたかァ?」なのである。
はたまた旅を極めんと、はとバスに乗れば二階席で大興奮、八丈島では泳げないけどダイビングにチャレンジ。
神出鬼没、変幻自在、融通無碍、サンダル履きで闊歩する、これぞショージ君流東京大遊覧。
エンジンが大好きな組立工がいた。
故郷の自動車エンジン工場勤務から、ある日、F1チームのエンジン組み立てメンバーに選ばれた。
サーキットを転戦して世界を回る毎日。
すばらしい日々だ。
帰国休暇にはガールフレンドに土産をやり、土産話をするのも、その栄光の一部だった。
3年の出向期間が終わり、故郷に戻った男を待っていたのは、しかし味気ない、退屈な生活だった──喜びのあとに訪れる悲しさ、“成熟と喪失”を描いた第111回直木賞受賞作ほか、傑作短篇が全6篇。
ミステリーの「今」を読みたければ、池袋を読め。
刺す少年、消える少女、マル暴に過激ジャーナリスト、カリスマダンサー……駅西口公園、通称ウエストゲートパークを根城にする少年少女たちが、発熱する都会のストリートを軽やかに疾走する。
若者たちの現在をクールに、そして鮮烈に描く大人気シリーズの第一作。
青春小説の爽快感とクライムノヴェルの危険な味わいを洗練させ、新しい世代から絶大な支持を得て話題となった連続ドラマの原作。
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